ご挨拶

バプテスト保育連盟
会長 田中 秀一

聖名を讃美し、御恵みに感謝申し上げます。

皆さま、新しい年度を迎えるにあたり、主にある平安と祝福を心よりお祈り申し上げます。
日々、それぞれの地域でキリスト教保育を実践しておられる皆さまのご尽力に、バプテスト保育連盟を代表して深く感謝申し上げます。

2025年度の日本の保育は、いよいよ本格的な少子化時代のただ中にあります。
厚生労働省の最新の統計によれば、出生数は過去最低を記録し、保育所の定員割れや園の統廃合といった課題が、私たちの地域にも確実に波及しています。
また、保育士の人材確保・定着も依然として困難であり、保育の現場は「量から質へ」の転換が求められながらも、現実には慢性的な人手不足と制度的な制約のはざまで揺れ動いています。

しかし、こうした厳しい状況だからこそ、バプテスト保育が大切にしてきた「一人ひとりをかけがえのない存在として受けとめる保育」「子どもとともに生き、神の愛を伝える保育」の意義がいっそう問われています。
目先の経営や制度の変化に追われるあまり、私たちの保育の本質を見失わぬように努めなければなりません。

バプテストの保育が目指すのは、数や効率ではなく、魂に触れる保育、心と心が響き合う共同体としての保育です。困
難な中でも、子どもたち一人ひとりの育ちに誠実に寄り添い、保護者とともに祈り、歩む姿勢こそが、地域の希望の光となると信じています。

結びにあたり、2025年度が皆さまの保育実践のうえに、神さまの守りと導きに満ちた一年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
困難のなかにも希望を見出し、ともに支え合い、主にある平和の保育を紡いでまいりましょう。

主に在りて

2025年4月